僅かな距離

でも。

それだけじゃない気がした。

心配している顔だった。

陽依はすぐに視線を逸らした。

「寝れてます。」

嘘だった。
昨夜もほとんど眠れていない。

目を閉じれば嫌な言葉ばかり浮かんでくる。

それでも。

本当のことは言えなかった。

月城はしばらく何も言わなかった。

まるで嘘だと分かっているみたいだった。

その沈黙が苦しい。
逃げ出したくなる。