僅かな距離

「別に……大丈夫です。」

そう答える。

けれど声には元気がなかった。

自分でも分かるくらいに。

月城も気づいたらしかった。

ほんの少しだけ表情が曇る。

「月島。」

名前を呼ばれる。

陽依の肩が小さく震えた。

「最近ちゃんと寝れてるか?」

予想していなかった質問だった。

陽依は思わず顔を上げる。

月城は真っ直ぐこちらを見ていた。

教師の顔だった。