僅かな距離

職員室の前まで来ると、月城が足を止めた。

そして振り返る。

「悪い。」

突然そう言われ、陽依は戸惑った。

「え……?」

「昼休みなのに仕事頼んで。」

月城はいつものように軽く笑った。

その笑顔を見た瞬間。

陽依の胸が少しだけ痛んだ。

優しくしないでほしい。

そう思う。

でも。

その優しさに救われている自分もいる。

だから余計に苦しかった。