僅かな距離

陽依の指先が小さく震える。

見たくなかった。

本当はそのまま画面を閉じてしまいたかった。

けれど。

見なければもっと怖かった。

何が送られてきたのか分からないまま過ごす方が、今の陽依には恐ろしかった。

恐る恐るメッセージを開く。

そこに書かれていた文章は短かった。

『放課後、屋上階段。』

たったそれだけだった。

それだけなのに。

胸が苦しくなる。

呼吸が浅くなる。

心臓が嫌な音を立てる。

まるで「逃げるな」と命令されているみたいだった。