僅かな距離

呼吸が浅くなる。

見ないで、気づかないで。
そう思うのに。

胸の奥では別の声が囁く。

気づいてほしい。
助けてほしい。

そんな自分勝手な願いが消えてくれない。

陽依は唇を噛んだ。

するとその時。

机の中でスマホが震えた。

一度。
そしてもう一度。

嫌な予感がした。

見る前から分かってしまう。

恐る恐る画面を開く。

送信者の名前を見た瞬間。

全身から血の気が引いた。

そこには昨日の女子の名前が表示されていた。