僅かな距離

二時間目と三時間目の間の休み時間になっても、陽依の気持ちは少しも軽くならなかった。

むしろ時間が経つほど胸の奥の重さは増していく。

時計の針が進むたびに、放課後が近づいてくるからだ。

昨日のメッセージ。

空き教室で言われたこと。

写真のこと。

全部が頭の中に居座り続けている。

消そうとしても消えない。

忘れようとしても忘れられない。

まるで誰かが耳元で何度も同じ言葉を囁いているみたいだった。

陽依は机に肘をつき、そっと窓の外へ視線を向けた。

校庭では体育の授業をしているクラスが見える。

元気な声が聞こえる。

ボールを追いかける姿が見える。

みんな楽しそうだった。

少なくとも陽依にはそう見えた。

自分だけが違う世界に取り残されているような気がした。