僅かな距離

ホームルームが終わる。

授業が始まる。

けれど何も頭に入ってこない。

黒板の文字も。

先生の説明も。

ノートに書く文字も。

全部が遠く感じる。

ただ時間だけが過ぎていく。

ふと窓の外を見る。

青い空が広がっている。

あんなに綺麗なのに。

どうして自分の世界だけこんなに苦しいんだろう。

そんなことを考えてしまう。

そして気づく。

今日もまた。

自分は月城先生と目を合わせていない。

避けている。

意図的に。