僅かな距離

もし今。

職員室へ行ったらどうなるだろう。

そう考えてしまう。

ドアを開けて。

先生に会って。

全部話してしまったら。

怖かったことも。

苦しかったことも。

助けてほしかったことも。

全部。


『俺のこと頼ってよ。』


あの日の言葉が頭の中に蘇る。

優しい声だった。

真っ直ぐな目だった。

あの時、自分は逃げてしまった。

何も言えずに。

何も伝えられずに。