僅かな距離

昇降口へ向かう途中。

何気なく視線を上げた。

その先に見えたのは職員室だった。

大きな窓の向こう側にはまだ明かりが灯っている。

放課後の職員室。

教師たちが書類を整理したり、授業の準備をしたりしている時間。

いつもなら気にも留めず通り過ぎる景色だった。

なのに、その日は違った。

陽依の視線は自然とその窓へ引き寄せられていく。