僅かな距離

その時だった。

ポケットの中でスマホが震えた。

通知だった。何気なく開く。

そして。

陽依の顔が青ざめた。

送られてきたのは写真だった。

自分と月城が話している写真。

階段の踊り場のもの。

その下に短い文章が添えられていた。

『まだ懲りてないの?』

『先生に言ったらもっと面白いことになるよ』

『次は全校生徒にも教えてあげる』

指先が冷たくなる。

呼吸が浅くなる。

視界が揺れる。

怖い。

ただひたすら怖かった。

月城に迷惑がかかる。

その考えだけが頭を支配する。

もし噂になったら。

もし変な誤解をされたら。

もし先生が困ることになったら。

全部自分のせいだ。