僅かな距離

女子たちは満足したように顔を見合わせる。

「最初からそうしてればいいのに。」

「じゃあね。」

「もう先生に近づかないでよ。」

そう言い残し、三人は去っていった。

笑いながら。

楽しそうに。

まるで何でもない話をした後みたいに。
一人になった校舎裏で。
陽依はその場に立ち尽くしていた。

足に力が入らない。

空は少しずつ夕暮れ色に変わっている。

部活動の声が遠くから聞こえる。

世界は普通に動いているのに。

自分だけが取り残された気がした。