僅かな距離

一人の女子がスマホを取り出した。

画面を数回操作すると、陽依の目の前へ突き出す。

「これ。」

映っていたのは今日の昼休みの写真だった。

階段の踊り場。

月城先生と話している陽依。

少し離れた場所から撮られたものらしく、画質は荒い。

けれど誰が写っているのかは十分分かる。

陽依の顔から血の気が引いた。

「……」

「撮られてるの気づかなかった?」

女子たちが笑う。
その笑い声が耳に刺さる。