僅かな距離

翌日。

陽依は学校を休まなかった。

休めなかった。

休んだら、
明日来るのがもっと怖くなるから。

教室へ入る。

何事もない朝。

何事もない笑い声。

何事もない日常。

なのに。

陽依の机だけが、
窓際へ少しずらされていた。

誰かがわざとやったのだと分かる。

孤立するように。

一人になるように。

陽依は黙って机を戻した。

すると後ろから小さな笑い声が聞こえた。

振り返らない。

振り返ったら負けだと思った。