僅かな距離

月城はこちらを見ていた。

真っ直ぐ。

逸らさず。

ずっと。

その視線が苦しかった。

心配される資格なんてない気がした。

助けを求めなかったのは自分だから。

何度も嘘をついたのは自分だから。

それなのに。

月城の表情には責める色が一つもなかった。

「こっち来い。」

静かな声だった。
陽依は動けない。
足が震えている。

体も思うように動かない。

そんな陽依を見て、月城は少しだけ表情を緩めた。

「大丈夫だから。」

その一言だった。

たったそれだけだった、なのに