僅かな距離

時間は残酷なくらい普通に進んでいく。

一時間目。

二時間目。

三時間目。

授業は終わっていく。

そして。

昼休みが近づいてくる。

陽依の手は冷たかった。

シャーペンを握る指先が震えている。

呼吸も浅い。

胸が苦しい。

時計を見る。

あと十五分。

あと十分。

あと五分。

時間が近づくたびに心臓の音が大きくなる。