僅かな距離

「じゃあさ。」

嫌な予感がする。

陽依の背中を冷たい汗が伝う。

女子はスマホを操作しながら言った。

「これ見ても平気?」

画面がこちらへ向けられる。
そこに映っていたものを見た瞬間。
陽依の呼吸が止まった。

それは月城の写真だった。

校内で撮られたらしい写真。
職員室から出てくる姿。
廊下を歩く姿。
授業中の姿。

何枚もある。

「やめて。」

思わず声が出た。

女子は笑う。

「何で?」

「……」

「好きじゃないんでしょ?」