僅かな距離

けれど。

女子たちは納得しなかった。

「ほんとに?」

一人が首を傾げる。

「じゃあ何でそんな顔してるの?」

陽依の胸が痛む。

そんな顔。

どんな顔だろう。

自分では分からない。

でも。

きっと何かが出てしまっているのだ。

隠していたはずの気持ちが。

見せたくなかった弱さが。

「別に。」

陽依は俯く。

それ以上何も言えなかった。

すると女子は小さく笑った。

「好きじゃないならさ。」

一歩近づいてくる。

「先生が誰と話してても気にならないよね?」

陽依の指先が震える。