片思いのはずだった

「じゃあ付き合おうよ…。」


えっ…?

あまりに予想外すぎて、本当に樹くんの口から出た言葉なのかと疑う。

嘘…に決まっている。

でも次の一言で本当だと感じた。


「俺も…好きだから。…花恋のこと。」

「ほん、と…?」


声が上手く出ない。


「私…可愛くないし頭良くないのに…。」

「可愛いだろ。ほら。」


そう言って私のメガネをとる。

「こんな美少女、他にどこにいるんだよ…?」

違う…私、美少女なんかじゃないから…。


「あと、クラスメイトが勉強で分からないところ、教えてあげてただろ?」


あれはたまたま知っていたところだったし…。

「俺、優しい子好きだよ…?」

樹くんが耳もとでそっとささやく。

ポポポッ

足先から頭まで一気に赤くなる。
でも、これって…


「た…たちの悪いドッキリ…だよね…?」


それしか考えられない。


「そんな訳ないよ。だって…………」


だって…?
樹くんは5秒ほど下を向く。


「俺が告白したいのは花恋なんだっ…!」


樹くんはバッと顔をあげると早口で言った。
本当に…?男子たちが話していたのは私のことだったの…っ?