「だりぃ。なんで俺がお前の世話せなあかんの? 一人で来れるやろ、昨日一回来てんのんやろ」
ひとたび、三階の生徒会室がある空間へ足を踏み入れた途端に、七条由は豹変した。
「俺の朝の茶タイムうばっとんで? わかっとん?」
グイッと顔を近づけてきたかと思えば、盛大なため息をつかれた。
そんなことを言われても。とは思いつつ、俺は無言のまま苦笑いするしかない。ってか、茶タイムってなに? ティータイムのこと?
「おはよう、二人とも。さぁ、こっちにきてティータイムにしよう」
「茶、入れてくれとるん? 気が利くなぁ会長」
「あはは、いつも入れてるでしょ。由くんは緑茶ね。蒼輝くんも飲める?」
生徒会長が湯呑みを片手に聞いてくるから、俺は「はい」とうなずいた。
「緑茶はすごいんやで。殺菌作用あって、バイキンから体守ってくれんねん。俺、緑茶のむようなってから風邪ひかんようなったんやで、マジで」
意気揚々と語る七条由。まぁ、緑茶に殺菌作用があるのは俺も知っているけれど。「常識だろ」とか言ったら、またどんな暴言が返ってくるか分からないから言わないでおく。
「かわいいでしょ? 由くん。これ! って決めたものは信じ込んじゃうから効果もてきめんってわけだよ」
優しく微笑む生徒会長が、湯気の立ち上った湯呑みを俺にも手渡してくれた。
こいつがかわいい……だと?
「今朝はどうだった? 蒼輝くんもみんなから注目されたんじゃない?」
「え……」
「ダメダメダメ。こいつうつむいてなんも見えとらんし。ファンサービスがなっとらんのよ。ほんま最悪やで、あれ」
「……は?」
ファンサービス……とは?
「えー、そっかぁ。蒼輝くんって恥ずかしがり屋タイプだったんだ。けっこうオラオラ系かなと思ったんだけど。おじいさんとはまた性格が違うのかな」
ふふ。と笑いながら、生徒会長は高級そうなカップとソーサーを手に持ちながら湯気を冷ます。
あのカップの中身はたぶん緑茶ではなくてカタカナの洒落た飲み物のような気がする。って言うか、その前に。
「……おじいさん?」
って、もしかしてじいちゃんのことか?
『池杉学園の初代生徒会長はな、紛れもなくこの俺だ、蒼輝!』
昨日のじいちゃんの言葉を思い出す。
え、まさか、マジの話?
「ほら、あそこに掲げてある初代生徒会長様。あちらの方が、君のおじいさんである白馬庵治様だよ」
生徒会長がスッと右手を生徒会室後方に向かって上げた。その手を辿っていくと、壁にかけられた額縁の中の写真に写る好青年の姿。
……え、いや、誰?
俺の中のじいちゃんと、写真の人物がどうしたって重ならない。待って、本当にあれ、じいちゃん? 別人じゃね? 写真を古い感じに加工したどっかのイケメンじゃないのか?
疑って何も言えない俺の隣に七条由が座った。
「まさか白馬様の孫やったなんてな。皮肉なもんやで。お前のこと受け入れなあかんっちゅーわけや」
大きなため息を吐き出す七条由は、隣にいるけれど、もう威圧的な態度ではない。
え、じいちゃん効果であの暴言なくなった? だったらこれってラッキーなのか?
「つーかや、それならそれで、ちゃんとしてもらわな今度はそっちで追放すんで!?」
いや、まだやっぱり威圧的……。
ひとたび、三階の生徒会室がある空間へ足を踏み入れた途端に、七条由は豹変した。
「俺の朝の茶タイムうばっとんで? わかっとん?」
グイッと顔を近づけてきたかと思えば、盛大なため息をつかれた。
そんなことを言われても。とは思いつつ、俺は無言のまま苦笑いするしかない。ってか、茶タイムってなに? ティータイムのこと?
「おはよう、二人とも。さぁ、こっちにきてティータイムにしよう」
「茶、入れてくれとるん? 気が利くなぁ会長」
「あはは、いつも入れてるでしょ。由くんは緑茶ね。蒼輝くんも飲める?」
生徒会長が湯呑みを片手に聞いてくるから、俺は「はい」とうなずいた。
「緑茶はすごいんやで。殺菌作用あって、バイキンから体守ってくれんねん。俺、緑茶のむようなってから風邪ひかんようなったんやで、マジで」
意気揚々と語る七条由。まぁ、緑茶に殺菌作用があるのは俺も知っているけれど。「常識だろ」とか言ったら、またどんな暴言が返ってくるか分からないから言わないでおく。
「かわいいでしょ? 由くん。これ! って決めたものは信じ込んじゃうから効果もてきめんってわけだよ」
優しく微笑む生徒会長が、湯気の立ち上った湯呑みを俺にも手渡してくれた。
こいつがかわいい……だと?
「今朝はどうだった? 蒼輝くんもみんなから注目されたんじゃない?」
「え……」
「ダメダメダメ。こいつうつむいてなんも見えとらんし。ファンサービスがなっとらんのよ。ほんま最悪やで、あれ」
「……は?」
ファンサービス……とは?
「えー、そっかぁ。蒼輝くんって恥ずかしがり屋タイプだったんだ。けっこうオラオラ系かなと思ったんだけど。おじいさんとはまた性格が違うのかな」
ふふ。と笑いながら、生徒会長は高級そうなカップとソーサーを手に持ちながら湯気を冷ます。
あのカップの中身はたぶん緑茶ではなくてカタカナの洒落た飲み物のような気がする。って言うか、その前に。
「……おじいさん?」
って、もしかしてじいちゃんのことか?
『池杉学園の初代生徒会長はな、紛れもなくこの俺だ、蒼輝!』
昨日のじいちゃんの言葉を思い出す。
え、まさか、マジの話?
「ほら、あそこに掲げてある初代生徒会長様。あちらの方が、君のおじいさんである白馬庵治様だよ」
生徒会長がスッと右手を生徒会室後方に向かって上げた。その手を辿っていくと、壁にかけられた額縁の中の写真に写る好青年の姿。
……え、いや、誰?
俺の中のじいちゃんと、写真の人物がどうしたって重ならない。待って、本当にあれ、じいちゃん? 別人じゃね? 写真を古い感じに加工したどっかのイケメンじゃないのか?
疑って何も言えない俺の隣に七条由が座った。
「まさか白馬様の孫やったなんてな。皮肉なもんやで。お前のこと受け入れなあかんっちゅーわけや」
大きなため息を吐き出す七条由は、隣にいるけれど、もう威圧的な態度ではない。
え、じいちゃん効果であの暴言なくなった? だったらこれってラッキーなのか?
「つーかや、それならそれで、ちゃんとしてもらわな今度はそっちで追放すんで!?」
いや、まだやっぱり威圧的……。



