「あんな奴らにひどいこと言われ続けるとか、意味わからんし! 言わせたくないやろ!」
ギラつく瞳で七条由が俺に近づく。
「俺んことは由って呼べ。お前を俺と一緒に池杉学園ツートップにしてやる! それやったら、誰も文句なんか言えへんようなるやろ!」
啖呵切って意気込む気持ちにストップをかけるようだが、俺は極めて真剣な顔で首を振った。
「由とは呼ばせてもらうが、ツートップの件は断じてお断りだ」
「はぁ!? 何言うとん!? 俺が……この、七条由様が直々にやで」
胸ぐらを掴まれそうになった瞬間、ばあちゃんの「ご飯ができたわよー」の声で、言い争いはストップした。
ナイスタイミングだ、ばあちゃん。
七条由様だから、そんな目立つ奴の隣になんて俺は立ちたくないんだ。俺はただ、普通の中学校生活を送れたら、それでいい。
「ただいまー。つい話し込んで遅くなってしまったよ」
部屋から出るとすぐに、近所から帰ってきたじいちゃんが玄関先にいた。
「おかえり、じいちゃん」
「じいちゃん!? ってことは、あ、あなた様が!?」
勢いよく由が玄関先に座り込んで、じいちゃんを崇める様にひれ伏した。とっさの行動に俺は唖然とするしかない。
「おや、蒼輝のお友達か? 表を上げよ」
「めっそうもございません! 私、池杉学園時期生徒会長希望の身でありまして、レジェンドのお姿を一目見たいと、親友蒼輝くんに無理言ってお家にお邪魔させていただいておりました!」
いや、何時代だよ。なにこれ。じいちゃんも表を上げよって、なに? ってか、俺といつ親友になった? 家に上がり込んだのはこれが目的だったのかよ!
目の前で繰り広げられる時代劇風なやり取りに呆れるしかない。
「おお、時期生徒会長とは! それは素晴らしい、よし、わしが初代生徒会長まで成り上がった話を聞かせてあげよう!」
「ははあ! ありがたき幸せ!!」
いや、だからさ。どういうやり取りだよ。
高らかに笑い声を上げながらキッチンに向かっていくじいちゃんの後ろに、由はぴったりとついて行った。
夕飯は俺の大好きなばあちゃん特製カリカリ唐揚げとポテトサラダ。野菜たっぷりの味噌汁に自家製の漬物もある。
お祝い事のある日にいつも作ってくれるフルーツポンチまで用意されていた。
目の前に座る、いつも通りのスキンヘッドでしわしわなじいちゃんに、由は興奮を抑えきれない様子で意気込んでいる。
レジェンド生徒会長白馬庵治の姿が、ただのじいさんだということにも、まったく幻滅している様子がない。それどころか、緊張してしまって、さっきから標準語も関西弁も丁寧語も、全て入り混じったよく分からない謙譲語で会話をしているから、見ている分には面白い。
「わしが初代の頃の中学はな、荒れに荒れていた。もう無法地帯だ。みんなやりたい放題やって先生を困らせて、勉強よりも遊びに全力で。そこを、生徒会長としてまとめなければならないと立ち上がったのが紛れもなくこのわしだ」
「ど、どうやってみんなをまとめたんでございましょうか?」
いや、しゃべり方。とは思いつつ、俺もそこは気になるところだ。
静かに二人の会話を聞きながらご飯を口に運ぶ。
ギラつく瞳で七条由が俺に近づく。
「俺んことは由って呼べ。お前を俺と一緒に池杉学園ツートップにしてやる! それやったら、誰も文句なんか言えへんようなるやろ!」
啖呵切って意気込む気持ちにストップをかけるようだが、俺は極めて真剣な顔で首を振った。
「由とは呼ばせてもらうが、ツートップの件は断じてお断りだ」
「はぁ!? 何言うとん!? 俺が……この、七条由様が直々にやで」
胸ぐらを掴まれそうになった瞬間、ばあちゃんの「ご飯ができたわよー」の声で、言い争いはストップした。
ナイスタイミングだ、ばあちゃん。
七条由様だから、そんな目立つ奴の隣になんて俺は立ちたくないんだ。俺はただ、普通の中学校生活を送れたら、それでいい。
「ただいまー。つい話し込んで遅くなってしまったよ」
部屋から出るとすぐに、近所から帰ってきたじいちゃんが玄関先にいた。
「おかえり、じいちゃん」
「じいちゃん!? ってことは、あ、あなた様が!?」
勢いよく由が玄関先に座り込んで、じいちゃんを崇める様にひれ伏した。とっさの行動に俺は唖然とするしかない。
「おや、蒼輝のお友達か? 表を上げよ」
「めっそうもございません! 私、池杉学園時期生徒会長希望の身でありまして、レジェンドのお姿を一目見たいと、親友蒼輝くんに無理言ってお家にお邪魔させていただいておりました!」
いや、何時代だよ。なにこれ。じいちゃんも表を上げよって、なに? ってか、俺といつ親友になった? 家に上がり込んだのはこれが目的だったのかよ!
目の前で繰り広げられる時代劇風なやり取りに呆れるしかない。
「おお、時期生徒会長とは! それは素晴らしい、よし、わしが初代生徒会長まで成り上がった話を聞かせてあげよう!」
「ははあ! ありがたき幸せ!!」
いや、だからさ。どういうやり取りだよ。
高らかに笑い声を上げながらキッチンに向かっていくじいちゃんの後ろに、由はぴったりとついて行った。
夕飯は俺の大好きなばあちゃん特製カリカリ唐揚げとポテトサラダ。野菜たっぷりの味噌汁に自家製の漬物もある。
お祝い事のある日にいつも作ってくれるフルーツポンチまで用意されていた。
目の前に座る、いつも通りのスキンヘッドでしわしわなじいちゃんに、由は興奮を抑えきれない様子で意気込んでいる。
レジェンド生徒会長白馬庵治の姿が、ただのじいさんだということにも、まったく幻滅している様子がない。それどころか、緊張してしまって、さっきから標準語も関西弁も丁寧語も、全て入り混じったよく分からない謙譲語で会話をしているから、見ている分には面白い。
「わしが初代の頃の中学はな、荒れに荒れていた。もう無法地帯だ。みんなやりたい放題やって先生を困らせて、勉強よりも遊びに全力で。そこを、生徒会長としてまとめなければならないと立ち上がったのが紛れもなくこのわしだ」
「ど、どうやってみんなをまとめたんでございましょうか?」
いや、しゃべり方。とは思いつつ、俺もそこは気になるところだ。
静かに二人の会話を聞きながらご飯を口に運ぶ。



