「え、違うよ。世の中顔だよ」
何言ってるの? と笑いまで込み上げてきている森谷先生の一言。
そして、真心先輩も善先輩も笑い出す。
意味のわからない状況と、またもやフラッシュバックするあの日のこと。
クラスメイトが全員俺を見て笑う。間違ったことなんて言っていないのに、みんなと違うことを言っただけで、俺がおかしいんだって決めつけてくる。なんだよ、この学校。おんなじじゃねぇか。って言うか、小学生レベルかよ? 先生まで。マジでヤバいだろ。
またしても、頭がクラクラしてくる。
「工藤くんの言葉は一理ありますよ!」
隣で立ち上がった香坂さんにハッとした。
「違うの工藤くん。この人たちおかしいんだよ。って言うか、とりあえず先生が特殊なの! かなりのイケメン好きで、真心先輩と善先輩の二人をGOODグループとして作り上げたのは森谷先生で、学園の宣伝塔として成功しちゃって浮かれているの。工藤くんは元々ここの学園出身じゃないから知らないと思うけど、GOODグループって異質っていうか、うちの学園特有のもので、説明するのはあたしでも難しくて、GOODグループは森谷先生の単なる推しなのよ。そこ超えてプロデュース始めちゃった感じ?」
あわてながらも一生懸命に説明してくれる香坂さんの姿に、俺の頭も気持ちも少しずつ落ち着きを取り戻していく。
「そして、一個だけ工藤くんの間違い正していい?」
「え」
香坂さんの言葉に、やっぱり間違っていたのかと落ち込む。
だから、みんなに笑われたのかと。
答えを聞くのが怖くて、俺は香坂さんから視線を外した。すると、大丈夫と言うように、彼女は俺の腕にそっと触れた。
「由くんのこと、たったの一日二日で完璧に理解してくれてありがとう!」
「……え?」
「でもね、肝心なとこに気が付いてないの。由くんはね……」
みんなのアイドルだから馬鹿にしないでって?
顔もスタイルもいいんだから性格くらい多めにみてって?
なんだか返ってきそうな言葉が次々頭の中に浮かんできて、また頭が痛くなりそうだ。
「由くんは……」
ためらいながら言う香坂さんのことを、善先輩が「いずれ分かることだから言うな」と止めにこようと動き出すのがスローモーションで見えた。続いて、真心先輩、森谷先生、その一番後ろで、七条由が鬼のような形相でこちらを見ているのが見えて背筋が凍る。
「由くんはね……アホ通り越してバカなの」
間に合わなかった先輩達と先生の動きがピタリと止まった。七条由に限ってはまだ鬼の形相のまま。
「いっくら教えても覚えないの。勉強が出来ないって言うか、しないの。嫌いなんだろうね、やりなさいって言ってもほんと、やらない。遊んでばっか。もうあたしはとっくに見放してるし、みんなも顔がいいからって、勉強出来なくても大丈夫だよーなんて甘やかしすぎてきたの! ほんっと、まわりのせい。由くんってかわいそうなの!」
一気に捲し立てた香坂さんは肩で息をしている。そして、俺に向かって頭を下げてくる。
「だからお願いします! 工藤くん! 七条由を容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能な池杉学園トップにふさわしい男にしてやってほしいんですっ!!」
深々と頭を下げる香坂さんの後頭部を俺は見つめる。そして、なんとも言えない感情が湧き上がってきて、発狂していた。
「……は、はぁぁぁぁぁぁ!?」
何言ってるの? と笑いまで込み上げてきている森谷先生の一言。
そして、真心先輩も善先輩も笑い出す。
意味のわからない状況と、またもやフラッシュバックするあの日のこと。
クラスメイトが全員俺を見て笑う。間違ったことなんて言っていないのに、みんなと違うことを言っただけで、俺がおかしいんだって決めつけてくる。なんだよ、この学校。おんなじじゃねぇか。って言うか、小学生レベルかよ? 先生まで。マジでヤバいだろ。
またしても、頭がクラクラしてくる。
「工藤くんの言葉は一理ありますよ!」
隣で立ち上がった香坂さんにハッとした。
「違うの工藤くん。この人たちおかしいんだよ。って言うか、とりあえず先生が特殊なの! かなりのイケメン好きで、真心先輩と善先輩の二人をGOODグループとして作り上げたのは森谷先生で、学園の宣伝塔として成功しちゃって浮かれているの。工藤くんは元々ここの学園出身じゃないから知らないと思うけど、GOODグループって異質っていうか、うちの学園特有のもので、説明するのはあたしでも難しくて、GOODグループは森谷先生の単なる推しなのよ。そこ超えてプロデュース始めちゃった感じ?」
あわてながらも一生懸命に説明してくれる香坂さんの姿に、俺の頭も気持ちも少しずつ落ち着きを取り戻していく。
「そして、一個だけ工藤くんの間違い正していい?」
「え」
香坂さんの言葉に、やっぱり間違っていたのかと落ち込む。
だから、みんなに笑われたのかと。
答えを聞くのが怖くて、俺は香坂さんから視線を外した。すると、大丈夫と言うように、彼女は俺の腕にそっと触れた。
「由くんのこと、たったの一日二日で完璧に理解してくれてありがとう!」
「……え?」
「でもね、肝心なとこに気が付いてないの。由くんはね……」
みんなのアイドルだから馬鹿にしないでって?
顔もスタイルもいいんだから性格くらい多めにみてって?
なんだか返ってきそうな言葉が次々頭の中に浮かんできて、また頭が痛くなりそうだ。
「由くんは……」
ためらいながら言う香坂さんのことを、善先輩が「いずれ分かることだから言うな」と止めにこようと動き出すのがスローモーションで見えた。続いて、真心先輩、森谷先生、その一番後ろで、七条由が鬼のような形相でこちらを見ているのが見えて背筋が凍る。
「由くんはね……アホ通り越してバカなの」
間に合わなかった先輩達と先生の動きがピタリと止まった。七条由に限ってはまだ鬼の形相のまま。
「いっくら教えても覚えないの。勉強が出来ないって言うか、しないの。嫌いなんだろうね、やりなさいって言ってもほんと、やらない。遊んでばっか。もうあたしはとっくに見放してるし、みんなも顔がいいからって、勉強出来なくても大丈夫だよーなんて甘やかしすぎてきたの! ほんっと、まわりのせい。由くんってかわいそうなの!」
一気に捲し立てた香坂さんは肩で息をしている。そして、俺に向かって頭を下げてくる。
「だからお願いします! 工藤くん! 七条由を容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能な池杉学園トップにふさわしい男にしてやってほしいんですっ!!」
深々と頭を下げる香坂さんの後頭部を俺は見つめる。そして、なんとも言えない感情が湧き上がってきて、発狂していた。
「……は、はぁぁぁぁぁぁ!?」



