呪いのゲーム

この世には、呪いのゲームと言われているものがある。
今俺がプレイしているゲームがそれだ。このゲームをプレイしていると、寿命が縮むだの怪奇現象が起こるだのと言われている。

と言っても、俺はそんなの信じちゃいない。

このゲームは、所謂ホラーゲームというやつで、廃墟となった洋館に迷い込んだ男が、次々に恐怖を体験するというストーリーだ。
ホラーというジャンルと、ゲームの中で展開される恐怖体験があまりにも怖いから、誰かがこのゲームは呪われてるなんて言い出したんだろう。
ホラーゲームが好きな俺にとって、そんな噂のあるゲームは、むしろ大歓迎だ。

とはいえ、呪われてるなんて噂がつくだけあって、このゲームの怖さは本物だ。
プレイしていて背筋がゾクゾクしたのも、一度や二度じゃない。

今ゲームの中では、主人公の男が、洋館の中にある巨大な鏡の前に立っている。
その時、男のすぐ後ろで、何か物音がした。

これ、絶対この後何か怖いことがあるやつだ!
ゲームのコントローラーを握る手に、思わず力が入る。
それからもうしばらくゲームを進めると、それまでとは場面が変わるため、今まで映っていた画面が消え、少しの間真っ暗になる。
その瞬間だった。
ゲームのモニターには、恐怖に引きつった顔と、そのすぐ後ろにいる得体の知れない怪物の姿が映っていた。










【解説】

最後、ゲームの画面に恐怖に引きつった顔と得体の知れない怪物が映ったのは、それまでの画面が消え真っ暗になった瞬間だ。
画面が真っ暗になった時、ゲームのモニターは鏡のように反射し、ゲームをプレイしている語り部の姿を映した。
恐怖に引きつった顔は、語り部のものだったのだ。
ならば、そのすぐ後ろにいる得体の知れない怪物は何なのか。
その怪物こそが、呪いの正体なのかもしれない。