遠い遠い君。

「…ただいま帰りました」


「どうした?なぜこんな時間なんだ」


「お休みだったのですか?」


「私のことじゃない!男でもいるんだろう!?」



…タイミングが悪かった。お義父様は今日お休みだったのね。私の門限は17時。

学校が終わる時間も全て把握されていて学校が終わるとすぐに必ず帰りつかなければならない。


お義父様は私の全てを監視する。



……気持ち悪い。



「やだ、今日も帰ってきたの?もうどこかでいっそ事故にでも合えばいいのに」



お母様はお義父様の関心が私に向いていることに毎日苛立っている。



監視生活を望んでいる訳でもないのに。



「今日は食事はなしね」

「あぁ、そうしよう
体力を残すとすぐほかの男のところに行くからな」



「誰にも会ってなどいません
…失礼します」



何もしていないことだけ伝え部屋に戻ろうとした時だった。頬に強い痛みが走り床に転んだ。


…お母様に叩かれた。ここで怒ってしまってはさらに酷い目に合わされる。謝罪だけして静かに部屋に戻った。



お義父様は私を監視はするがお母様には口出ししない。


使用人も主たちが怖いのか誰も私に話しかけてくることはない。ただ人形のように過ごすことが私の日常。



今日は食事を貰えないし、早く寝ることにしましょう。…電気を消して暗闇になると頬の痛みだけが今日も現実だったことを突きつけてくるようだった。



「お父様…」


優しい優しい父はある日突然事故で亡くなってしまった。



優しかった父に1度だけでいいから会いたい…。