遠い遠い君。


はしたないって誰も言わないのかしら。
小林さんは私にお弁当を差し出してきた。


「ほれ、お前も食え!」


「でもこれは皆さんの…」


「余ってんだから食え食え、美味いぞ!」


「では、⋯いただきます」



みなさんで机を向かい合わせにして食べるなんて同級生はみなさんやってらしてるけど私は出来なかった。


「な、美味いだろ!?」


「はい、誰かとお話しながら食べるのはこんなに美味しくなるんですね⋯!」



昔、お父様と食べた時も同じくらい楽しかった。どうして忘れてしまったんだろう。
いえ、きっと思い出さないようにしていたんだわ。



思い出せば苦しくなるだけだもの。