命尽きるこの日まで




——わかるもんなんだね。
鼻腔をくすぐった匂いに面を上げると見知った光景がすぐそばに。

帰ったきた。兄さんとの約束も守れなかった男が情けなくも戻りました。

お邦ちゃんと俺が生まれた村。お邦ちゃんと俺が育った地。お邦ちゃんも俺も死を迎える故国。

あれよあれよという間に村の中心である“元”田んぼのあたりに膝をつく。