分かっているけど、あえて聞く私も私だ。
意地悪というか、可愛げのなさが露呈する。
「無理してました」と、あっけなく彼は素直だった。
「自分の工程を、過信してました」
受変電室の静かな空間に、声が落ちる。
「止めてもらって、助かりました。僕も、現場も」
胸が、きゅっと締まる。
言葉が少ない分、彼の言葉には他の人とは違う、きちんとした本音が濃縮されている。
「私は総務として判断しただけだよ」
そう言いながら、目が少し熱くなる。
────泣くな、今じゃない。
もう泣いたんだから、これ以上はだめ。
迅和くんは首を振る。
「違います。紗菜さんだから、止められました。……昨日も、気づいてたでしょう」
弾けるみたいに、即座に顔を上げた。
全部、この人は分かってる。その上で言葉をかけてる。
それを感じて、鼻がつんとした。
またポロッと涙が出てしまった。
「ごめん、迅和くん。私、嘘ついた。立場とか、いろいろ考えて、なかなか言えなくて。昨日もっと強く止めてたらよかった。頑張らないでほしかった。無理しないでって、言いたかったのに────」
「うん。ごめん」
言いたいことが、ぐちゃぐちゃになっているのに、彼は優しい顔をして私を見ている。
目を逸らさない。
彼の前では泣くもんかって思っていたのに、いったん緩んだ涙腺はどうにもならないらしい。
ただ、この今の瞬間の“うん。ごめん”は、本来の彼なんだと悟る。
片桐さんにしか見せていなかった、素の迅和くん。
意地悪というか、可愛げのなさが露呈する。
「無理してました」と、あっけなく彼は素直だった。
「自分の工程を、過信してました」
受変電室の静かな空間に、声が落ちる。
「止めてもらって、助かりました。僕も、現場も」
胸が、きゅっと締まる。
言葉が少ない分、彼の言葉には他の人とは違う、きちんとした本音が濃縮されている。
「私は総務として判断しただけだよ」
そう言いながら、目が少し熱くなる。
────泣くな、今じゃない。
もう泣いたんだから、これ以上はだめ。
迅和くんは首を振る。
「違います。紗菜さんだから、止められました。……昨日も、気づいてたでしょう」
弾けるみたいに、即座に顔を上げた。
全部、この人は分かってる。その上で言葉をかけてる。
それを感じて、鼻がつんとした。
またポロッと涙が出てしまった。
「ごめん、迅和くん。私、嘘ついた。立場とか、いろいろ考えて、なかなか言えなくて。昨日もっと強く止めてたらよかった。頑張らないでほしかった。無理しないでって、言いたかったのに────」
「うん。ごめん」
言いたいことが、ぐちゃぐちゃになっているのに、彼は優しい顔をして私を見ている。
目を逸らさない。
彼の前では泣くもんかって思っていたのに、いったん緩んだ涙腺はどうにもならないらしい。
ただ、この今の瞬間の“うん。ごめん”は、本来の彼なんだと悟る。
片桐さんにしか見せていなかった、素の迅和くん。



