パチっと目が覚める。中1の時に買ってもらったスマホで時間を確認すると、6時だった。
家は学園に結構近いから、まだまだ時間がある。
朝の眩しくて暖かい空気が鼻に流れ込んでくる。ゆったりとした朝だ。
それに比べ、私の頭は焦りと不安で埋め尽くされている。心だって曇り空だ。
「お姉ちゃん」
そっとドアを開けて入ってきたのは、私の弟、天石琉希だ。
「起きてたんだ、琉希も。おはよう」
「おはよう。お姉ちゃん、学校どうだった?」
想像を超えたセレブ学園で、みんなプライドが高くて……。なんて言えない。
「うん。友達も出来たし、先生達の印象も良かったよ」
「そっか。僕の学校も、楽しかった」
小5の琉希の通っている小学校は、煌輝小学校。私が通っている煌輝中学校は、小中高大一貫校。
「お姉ちゃん、顔にクマができてるよ。寝たの?」
「うん、まあね。3時間ぐらいしか寝てないんだけど」
「僕、お姉ちゃんが体調悪くなったら嫌だから」
琉希は私のベッドに座った。
「心配してくれてありがとう。ごめんね、頼りないお姉ちゃんで」
「そんなことないよ。自慢のお姉ちゃんだよ。文武両道だし、可愛いし」
可愛い……。そんなこと言われると、恥ずかしいよ。
お父さんと琉希はカッコいい。お母さんも美人。私だけ不細工だ。気を遣ってくれて、申し訳ないよ。
琉希は気遣いが出来て、自慢の弟だよ。なんて恥ずかしくて言えない。でも、感謝してるよ、琉希。
「褒めてくれて、どうもありがとうございます。これからも頑張ります」
「なんで敬語?そこも可愛いところだけどさ」
や、やめて……。そんなに真剣に言われると、こっちが嬉しくて胸が苦しくなるから。
「やっぱお姉ちゃん、悩みあるでしょ」
鋭い……!
「あるけどさ、あ、ほら、琉希といっぱい話してたら朝ご飯の時間になっちゃった、リビング行こう」
誤魔化しているのが、分かられている。誤魔化しが下手なのも、バレバレだ。
ご飯を食べ終えて、ドアに手をかける。
「行ってきます!」
「行ってらっしゃーい」
さっきからずっと私の心が晴れ渡らなかったのも、華鈴ちゃんの事をめちゃくちゃ気にしてたからだ。
学校に着いた。昨日雨が降っていたからか、じめっとした空気が流れていた。
私は迷わず裏庭に向かう。
「華鈴ちゃん、大丈夫?!」
華鈴ちゃんが振り向く。黒いパーカーを羽織った強面の男の人達に囲まれている。その男の人達の胸の紋章を見て、ドキッとする。
『darkness』
darknessは、私でも知っている。ハイリスクなグループだ。
もしかして、華鈴ちゃんに手をあげたとか……!
「あ、咲希ちゃん。きてくれてありがとう」
ふんわりとした笑顔の華鈴ちゃんを見て、ホッとする。でも、パーカー集団に囲まれているって、どういう状況?
「この人達は、darkness」
「華鈴は、darknessの姫だ」
姫?華鈴ちゃんならなれると思うけど、姫って何?
「姫って何?」
「咲希ちゃんは知らないか。ちょっと恥ずかしいけど、グループには、『姫』っていう役割を持った女の子がいてね。姫は、グループのリーダー、いわゆる総長とその周りの男子達と一緒にいるの」
「へ、へぇぇ。具体的には何するの」
「ん?基本的に何々っていうのは決まってないよ。溺愛されたり、まあ普通にいい暮らししたりって感じ。グループによって様々」
私には手なんて届かない、美しくて強い人がなるんだな……。
「俺らは、glowを敵としている。あっちも同じだ。華鈴の友達、お前は、関わんない方がいい」
「私はglowを特に何も思ってない。ほっとけ〜ってね」
待って。私は、glowと同じ寮で同居するんだよね?四六時中一緒じゃん!
口が裂けても言えない。
「麗香さんには暴力振るわれた?」
「ちょっとだけ。でも、darknessのみんなが守ってくれた」
「そっか。なら良かった。じゃあね!」
「また教室で!」
歩きながら私は考えた。パニック状態だよ、もう!華鈴ちゃんが姫ってどういうこと?!
家は学園に結構近いから、まだまだ時間がある。
朝の眩しくて暖かい空気が鼻に流れ込んでくる。ゆったりとした朝だ。
それに比べ、私の頭は焦りと不安で埋め尽くされている。心だって曇り空だ。
「お姉ちゃん」
そっとドアを開けて入ってきたのは、私の弟、天石琉希だ。
「起きてたんだ、琉希も。おはよう」
「おはよう。お姉ちゃん、学校どうだった?」
想像を超えたセレブ学園で、みんなプライドが高くて……。なんて言えない。
「うん。友達も出来たし、先生達の印象も良かったよ」
「そっか。僕の学校も、楽しかった」
小5の琉希の通っている小学校は、煌輝小学校。私が通っている煌輝中学校は、小中高大一貫校。
「お姉ちゃん、顔にクマができてるよ。寝たの?」
「うん、まあね。3時間ぐらいしか寝てないんだけど」
「僕、お姉ちゃんが体調悪くなったら嫌だから」
琉希は私のベッドに座った。
「心配してくれてありがとう。ごめんね、頼りないお姉ちゃんで」
「そんなことないよ。自慢のお姉ちゃんだよ。文武両道だし、可愛いし」
可愛い……。そんなこと言われると、恥ずかしいよ。
お父さんと琉希はカッコいい。お母さんも美人。私だけ不細工だ。気を遣ってくれて、申し訳ないよ。
琉希は気遣いが出来て、自慢の弟だよ。なんて恥ずかしくて言えない。でも、感謝してるよ、琉希。
「褒めてくれて、どうもありがとうございます。これからも頑張ります」
「なんで敬語?そこも可愛いところだけどさ」
や、やめて……。そんなに真剣に言われると、こっちが嬉しくて胸が苦しくなるから。
「やっぱお姉ちゃん、悩みあるでしょ」
鋭い……!
「あるけどさ、あ、ほら、琉希といっぱい話してたら朝ご飯の時間になっちゃった、リビング行こう」
誤魔化しているのが、分かられている。誤魔化しが下手なのも、バレバレだ。
ご飯を食べ終えて、ドアに手をかける。
「行ってきます!」
「行ってらっしゃーい」
さっきからずっと私の心が晴れ渡らなかったのも、華鈴ちゃんの事をめちゃくちゃ気にしてたからだ。
学校に着いた。昨日雨が降っていたからか、じめっとした空気が流れていた。
私は迷わず裏庭に向かう。
「華鈴ちゃん、大丈夫?!」
華鈴ちゃんが振り向く。黒いパーカーを羽織った強面の男の人達に囲まれている。その男の人達の胸の紋章を見て、ドキッとする。
『darkness』
darknessは、私でも知っている。ハイリスクなグループだ。
もしかして、華鈴ちゃんに手をあげたとか……!
「あ、咲希ちゃん。きてくれてありがとう」
ふんわりとした笑顔の華鈴ちゃんを見て、ホッとする。でも、パーカー集団に囲まれているって、どういう状況?
「この人達は、darkness」
「華鈴は、darknessの姫だ」
姫?華鈴ちゃんならなれると思うけど、姫って何?
「姫って何?」
「咲希ちゃんは知らないか。ちょっと恥ずかしいけど、グループには、『姫』っていう役割を持った女の子がいてね。姫は、グループのリーダー、いわゆる総長とその周りの男子達と一緒にいるの」
「へ、へぇぇ。具体的には何するの」
「ん?基本的に何々っていうのは決まってないよ。溺愛されたり、まあ普通にいい暮らししたりって感じ。グループによって様々」
私には手なんて届かない、美しくて強い人がなるんだな……。
「俺らは、glowを敵としている。あっちも同じだ。華鈴の友達、お前は、関わんない方がいい」
「私はglowを特に何も思ってない。ほっとけ〜ってね」
待って。私は、glowと同じ寮で同居するんだよね?四六時中一緒じゃん!
口が裂けても言えない。
「麗香さんには暴力振るわれた?」
「ちょっとだけ。でも、darknessのみんなが守ってくれた」
「そっか。なら良かった。じゃあね!」
「また教室で!」
歩きながら私は考えた。パニック状態だよ、もう!華鈴ちゃんが姫ってどういうこと?!

