「今度、遊園地に行こうね。約束だよ」

 約束は好きだ。
 その人と特別な繋がりができるから。

「卒業しても友達だよ。絶対連絡してね。ほら、約束!」

 そう言って小指同士を組む。
 みんな、楽しそうに笑ってくれた。

「必ず幸せにするって約束してくれる?」

 ふざけて赤い糸を結ぶ時もあった。
 彼も嬉しそうだった。
 私達は運命の相手だったと思う。

 それなのに。

「約束約束約束約束約束約束やくそくやくそくやくそくやくそくやくそくやくそくやくそくやくそくやくそくやくそくやくそくやくそく」

 なぜ破る?
 なぜ無視する?
 どうして蔑ろにできる?

 私には分からない。
 約束したのに。
 約束は絶対なのに。
 絶対に、守らなきゃいけないのに。

「約束、したよね」

 血まみれのセーラー服を着た私は、ハサミを持って問う。
 床に散らばったみんなの小指が答えることはなかった。