僕は君が好きだ。
 その気持ちに偽りはない。
 君のためならば、何だってできる。

 僕が手を握ると、君は黙って握り返してくれた。
 それが堪らなく愛おしい。
 心に募る充足感は幸せの証なのだろう。

 部屋に置いた写真立てを手に取る。
 枠の中に並ぶ君と僕。
 この頃から僕たちは恋人になった。
 思い返せば懐かしい。

 僕は君の顔をじっと見つめる。
 君はそっと目を伏せた。恥ずかしがっているのかな。
 些細な仕草も可愛い。視線が釘付けになる。

 僕は君を抱き寄せ、愛を囁いた。
 もう何度も口にした言葉。永遠を誓う言葉。
 ずっと言い続けるよ。君が大好きだから。
 寄りかかってくる君の体温を感じ、僕は笑みを深めた。

 愛を確かめ合った僕は、君から腕を離す。
 こんな近くにいるのに名残惜しい。
 胸を引き裂かれるような想いだ。悲しいよ。

 でも、安心して。またすぐ戻ってくるさ。
 僕らの愛は永遠なのだから。
 ……そろそろ時間だ。行ってくるよ。

 去ろうとする僕に君は手を伸ばした。白いほっそりとした指。
 求められている。君が僕を呼んでいる。
 その光景に胸を締め付けられると同時に嬉しくなった。
 やっぱり君も僕が好きなんだね。本当にありがとう。
 僕は君に向かって手を振った。

 ごめんね。また会いに来るよ。
 大丈夫、約束だから。心配しないで。
 後ろ髪を引かれつつも、僕は部屋の外に出る。

 最後に一度だけ振り返った。
 見つめ合う君と僕。どうしようもなく幸せな時間。
 これがいつまでも続けばいいのに。
 僕は君の瞳に告げる。

 大好きだよ。君はかけがえのない存在だ。
 明日が来たら二人の愛を確かめよう。
 次の日も確かめよう。
 また次の日も確かめよう。
 ずっと一緒だよ。

 ――君の姿を目に焼き付けながら、僕は地下室の扉を閉めた。