佐倉くん、好きじゃないのにその気にしないで

「ふ……くしゅんっ……」
誰もいない部屋に響くくしゃみの音。

あの日曜の後、私は見事に風邪をひいた。
38.6°の熱なだけあり……だるくて仕方がない。

お母さん達は仕事で……早く帰ってくるとは言っていたけど……。

流石に、きついなー……。

けど、熱に感謝しているところもあった。
佐倉くんと……顔を合わせられない……。

あんな酷いこと言って、嫌われたに違いない。
そう思うと、涙が溢れた。

彩ちゃんに言ったら……「どっちも酷いことなんて言ってないよ。運が悪かっただけだよ、だから責めないでよ、自分のこと」と励ましてくれて、心がすごく軽くなった。