佐倉くん、好きじゃないのにその気にしないで

今日お出かけしてるのは私だから、今は楽しむことだけ考える!
軽くほおをぱちぱち叩いた。

「どうしたの?」
「……楽しみだなあって!」
笑顔を作り、佐倉くんを見る。

「……ういちゃ……」
『それでは始めまーす!』

あっ、始まるっ。
私は、佐倉くんから感じる視線を無視してイルカショーを見る。

今……目を見たら……なんだかよく分からない感情に襲われそうで、怖かった。

前半はモヤモヤしたままイルカショーを観ていたが、みるみる引き込まれた。

モヤモヤを消すように、より集中して観た。