右手首の捻挫が完治して、病院で包帯をとってもらった次の日。
放課後の部活が始まる前に、わたしはドキドキしながら高橋くんにメッセージを入れた。
『ジャージを返したいので、部活が終わったら教室に来てもらえませんか?』
高橋くんに連絡するのは『二年生になっても同じクラスになれたらいいな』という失敗メッセージを送って以来だったから緊張する。
だけど、『わかった』とあっさりとした返事がきてほっとした。
教室についたのは、わたしのほうが早かった。
無人の教室ではユーコだけが待っていて、わたしの姿を見つけるなり嬉しそうに寄ってくる。
「サッカー部は、今練習が終わったところだよ。さっきみんなで、部室のほうにぞろぞろ歩いていってた」
グラウンドの様子を偵察していたらしいユーコが、わたしに教えてくれる。
だとしたら、高橋くんが教室に来るまでにはまだしばらくかかるだろう。
教室の掛け時計に視線を向けたわたしは、少しずつ心音が速くなるのを感じていた。
「お礼は何にしたの?」
緊張で顔を強張らせていると、ユーコがわたしの肩の後ろにふわっと飛んで、手に持っている紙袋の中を覗き込んでくる。



