「あたしが使える能力は、全然怖いものじゃないんだ。さっきのだって、控えめすぎる紗良ちゃんの本音が表に出せるようにちょっとお手伝いをしただけ」
「お手伝い?」
「そうだよ」
ということは……ユーコに言わされた言葉が、わたしが隠してる本音だったってことなの……?
「紗良ちゃんがノートのこと頼んだとの高橋くん、嬉しそうにしてたなかった?」
「うーん、まぁ。そうかな」
なんでかな、って思ったけど。ノートのことを迷惑に思っていないってことだけは伝わってきた。
「素直に頼ってもらえるって嬉しいことなんだよ。それが、気になってる子だったら特に」
ユーコが唇に人差し指をあてて、意味ありげに首を傾げる。
その仕草は可愛いけれど、正直言われていることは全く意味がわからない。
「ユーコが言ってることはよくわかんないけど……。きっかけを作ってくれたことはありがとう」
ユーコの言うとおり、ノートをきっかけに高橋くんと話すチャンスが増えることは素直に嬉しい、……かも。



