わたしの秘密のキューピット


 いつの間にか、学校でユーコがそばにいることがあたりまえになっている。

 時間や場所関係なく、ユーコから話しかけられることも普通。

 それにわたしもあまり抵抗がなくなってきた。

 つい、友達と話すようにユーコに応じてしまいそうになるけど、今は授業中。

 ひとりでしゃべれば目立つ。

 怪しい人と思われたくないから、ふわふわ浮いているユーコをそっと睨むだけで我慢した。

 ケガが治るまでは、ノートを写すのは諦めようかな。

 手が治ってから小春にノート借りればいいし。

 普段、授業もテストも真面目に受けてるから、先生だってなにも言わない気がする。

 机に肘をついて小さく息を漏らすと、わたしのノートを見て笑っていたユーコが不意にトントンと左肩を叩いてきた。

 振り向いて「ん?」と首を傾げると、ユーコがわたしの右側をそっと指さす。

「ねぇ、ちょっとあっち向いて見て」
「え?」

 言われるがままに右隣に顔を向けると、なぜか机に肘をついている高橋くんと目が合った。

 その瞬間、わたしも高橋くんも目を見開いてびっくりしたような表情になってしまって。慌てて、わたしのほうから視線をそらす。