金曜日。俺は嫌な予感がしていた。
というのも俺の経験上、水瀬が月曜日、水曜日と一日おきに学生証をなくしていたからである。
さあ、水瀬は三度目の正直とくるか、二度あることは三度あるとくるか――
「悠! どうしよう、また学生証なくなった!」
前者だったらしい。風紀委員室に入った直後、水瀬は泣きついてきた。くっつくなよ。
「……仕方ねえな。また聞くけど、心当たりは?」
「なし! もう俺、人間不信になるかもしれない。玲央のおかげで」
それだけは無理だと思うが。
そもそも、水瀬なんて常に誰かと話しているような人間なんだから、人間不信になって人から離れることなんてできるのか。
なにも手がかりがない中、見回りついでに捜索を開始したがもちろん見つかるはずもない。
ギャル先輩のもとへ行くと「またすごいウワサが広がっててさ〜」とどうでもいいことを教えてくれて。



