ある意味、これでなくしたことに気付いた水瀬、すごいな。
『じゃあ俺もやってみよう!』とでも思ったのだろうか。
ていうか、それは本当にどうでもいいな。
「もともとどこに学生証入れてたわけ?」
「んーっと……えーっと、……覚えてないや」
「……さすがの記憶力だな」
「あっ、バカにしただろ! 記憶力は結構いいんだから」
それはどうだか。不良後輩との勉強会のときに露見しかけていると思うが?
「とりあえず探しに行こうぜ! 果報は寝て待たず、跳び回って待つんだ!」
「俺のシャツつかむな! つかんだまま跳ぶな!」
バレーで活躍できるくらいのジャンプで水瀬が向かった先は職員室だった。物流の拠点は職員室だかららしい。
水瀬はなんのためらいもなくドアノブに手をかけて、
ガラガラ、バン!
職員室の中に漂っていた昼休みのムードが一瞬にして凍った。
「やっほー! 遊びに来た!」



