1年の内容にも関わらず、なに一つとして理解していない。Xをバツ印と言うとか、ワイと読むとか、信じられねえ。
気付き三つ目。俺に、人に教えるセンスがないということである。
むしろ、話をややこしくしている気さえしてくる。
……これ、教える必要ないよな? というか、教えない方がいいよな?
ほら、今も絶対に1年生の範囲じゃない入試問題にチャレンジしてるし――あ、解き終わった。
「篠原先輩、ここの答え、間違ってます」
「……そうか」
「も〜、俺あきた! 勉強好きじゃないし!」
今までテストとかどうやって乗り切ってきたんだよ、こいつは。通知表を見たらオール1とか2だったりしてな。
「そうだ! 玲央、質問していい?」
水瀬はシャーペンを投げ出す(俺の肩にクリーンヒットした)と、勝手に不良後輩の教科書と俺の教科書を閉じた。
「不良ってことは窓ガラス割ったことある?」



