ようやく口を開いたかと思えばこんなことを聞いて「そっちこそ誰ですか」とあっけなく切られていたが。
「俺は風紀委員の二年、篠原悠だ。こいつは水瀬颯良」
「なんでここに来たんですか」
「あー……今の風紀委員長――朝倉七海先輩に、頼まれたんだ。勉強見てあげてほしい、ってな」
「七海先輩が――朝倉先輩が?」
今、さらっと名前呼びをしていたように聞こえたが、あくまでも気のせいだろう。
つーか、いったいどういう関係なんだよ、不良後輩と委員長。
委員長の名前を出した途端に固まってしまった不良後輩を見る。
うん、たしかに目つきが鋭い。無表情だったら怖いかもな。
だが、それ以外は平均的だと言えるだろう。
「……分かりました」
不良後輩は警戒から一転、納得したようにつぶやき、俺たちに向きなおった。
「俺は御影玲央です。篠原先輩、水瀬先輩、よろしくお願いします」



