言われてねえよ! ……やっぱりおかしいなとは思っていたけど。
脱力しそうになるのを感じながら、慌てだした春乃さんの話を聞いた。
「あのね、私、水瀬くんに付き合ってもらう許可がほしかったの。付き合ってもらいたいのは篠原くんじゃなくて、水瀬くんなんだ。ごめん、変に期待させちゃったよね……」
……やっぱりおかしいなとは思っていたけど!
ぐあ、期待した……ついに俺にも春がやってきたかって、ちょっとは期待した……!
違和感があったのに疑わなかったせいで!
「ほんとごめん……篠原くんって水瀬くんと仲いいから、そういうのには許可とらなきゃって思っていたの。全然嫌がらせとかじゃなくて……」
だろうな。もうショックよりもあきれしか来ないぜ。
ショックを通り越したのかもしれん。なにに対するあきれなんだろうな、やれやれ。
あとは春乃さんが頑張るだけだと考えることにした俺は、見回りに戻るために空き教室を出ようとした。



