今日も風紀は乱れている




「だって楽しそうじゃん。しかも、立入禁止ってところがさ」



……損した。あれだけためておいてこの回答かよ。


あきれる俺の前で、水瀬は拳を突き上げた。



「悠の質問にも答えたし、よし行くぞ! 俺たちで備品庫を攻略するんだ!」

「さっき行くつもりないって言ったし、当たり前みたいに俺も含まれてんのな」

「当然! 夕ヶ丘(ゆうがおか)高校風紀委員会見回り課の名にかけて! 備品庫を攻略するぞ!」

「風紀委員ならやっちゃダメだろ、それ……」



水瀬はおもむろにシャツの袖をまくり始めた。……嫌な予感。


一歩、水瀬から距離をとる。



「俺は行かないって最初に言ってたからな、宣言してたからな」



近付いて来たので、もう一歩距離をとる。



「聞いてませーん! ほら悠、早く行こーぜ!」

「行かない行かない行かない、絶対行かねえ!」

「ちょっ、暴れんなっ……それでも見回り課か!?」