今日も風紀は乱れている




「まだ返事は聞かないから考えておいて。金曜日の昼休みにここで聞くから」とも言われた。



「付き合ってください」ではなく「付き合ってもらう許可をください」。せめて「付き合う許可をください」じゃないのか?



言われたときはすぐにそう思ったし、振り返っても変だなとは思うが、それでも受けたのだ――正真正銘の告白を。



あとから知ったのだが、俺に告白してきたのは同じクラスの春乃詩原(はるのしはら)さんという人だったらしい。隣の席のやつに聞いたのだから間違いない。


俺は衝撃を受けたね。2年生になってから同じクラスですごしていた人だということを、初見で気付けなかったことに。



名前を聞いてもまだピンときていない俺の記憶力はどうなっているんだとは思うが、告白されたことは今でもはっきりと記憶している――



「というわけだ」

「おお! ついに悠にも春が来たんだから!」