「あはは、しのっちって面白いね! ボタン、ちゃんと直しとく〜」
ギャル先輩は笑いながらボタンを閉じていく。それに伴い、水瀬の目もだんだん細められていく。
第二ボタンまで閉じたところで、水瀬はジトッと俺のことをにらんできた。なにが言いたい。
しかし、どうやらギャル先輩、根はいい人らしい。俺からの指摘を嫌な顔一つせず聞き入れてくれた。
まあ、急に何個も言うのはなんとなく気が引けるし、今日のところは一旦ここで引き上げるか。
「水瀬、別のとこ見てこようぜ。ずっと同じ場所にいるわけにも行かねえし」
「オッケー。んじゃ、俺たちはここで。ばいばいっす、ユア先輩!」
「しのっち、颯良、ばいば〜い! また来てね〜!」
「ういっす!」
俺たちはギャル先輩たちのグループから離れて見回りを再開する。
とはいっても校則違反をしている生徒なんてなかなかおらず、手持ち無沙汰になった俺がさっきの出来事を振り返っている中で、とあることに気付いた。



