そりゃ廊下出てたら速攻バレるだろなんて思う暇もなく自己紹介されて、熱い握手を交わしていた――いかんいかん、流されてるぞ、俺。
「ユア先輩ね、覚えました! 俺は水瀬颯良、こっちは見回りの相棒の篠原悠。よろしくっす!」
「おー、しのっちに颯良ね、よろ〜」
しのっちってなんだ、しのっちって。しかも、水瀬にはないのかよ、あだ名。
「ギャル先輩……その、身だしなみが校則にかなり引っかかるので、直してもらいたいんですけど、」
「しのっちはつれないなぁ。ユアとかユアちって呼んでもいいのに〜」
「えっと、とりあえずシャツの着方、直してもらいたいです。第一ボタンまででお願いします」
華麗にスルーして注意。
それと、少なくとも俺の中ではギャル先輩というのが定着してきているため、『ユア先輩』とか『ユアち先輩』にはなりそうになかった。すまない、ギャル先輩よ。



