「ねー、マジでウチら無敵じゃない?」
高校に来て、俺は世の中に『ギャル』という人種というか、タイプの人間がいることを初めて知った。
髪すげー、スカート短っ、メイクごりごりじゃん――おぉ、なんじゃこりゃ、ってな(結局は風紀委員に注意されていたが)。
中学生の頃は校則がそこそこ厳しかったこともあって、そういう女子がいなかったというのが一番大きいと思う。
髪を染めている生徒もいなかったくらいだしな。
そんなこんなで身だしなみに関しては平和な世界に住んでいたこともあり、最初の頃はすごく戸惑ったものだが……2年生にもなれば、自然に慣れてくる。
俺はギャルというタイプの人間の存在を認識しながらも、別世界のこととしてすごしていたわけだ。二階、3年生のフロアにて、今日このときまでは。
なにがきっかけだったんだろうな――って言っても、それは水瀬だろう。



