今日も風紀は乱れている




「えっと、その仕事はパスで。放課後に見回りやってる――葛西さんと風間さんに頼んでください」



俺は素直に頭を下げた。


とにかく、校長室には嫌な思い出があって、これ以上なにかがあったらトラウマになりそうなんだ、こっちは。



「そこをなんとかお願いできませんか? どうしてもあなたたちに見つけ出してもらわないといけないので……」

「なになに、理由とかあるのー?」



委員長はさらっとタメ口を叩いた水瀬をじろりとにらんでから、



「こちらもあまり大きな声で言えないのですが……校長室で猫を飼っていたことが生徒たちに知られてしまえば、学校側の信頼を失うような事態になります。
 なのであなたたちには早々に見つけてもらい、飼っているという事実を――隠す必要があるのです」



……はい? ってことはつまり、隠蔽?



「えっと……風紀委員会がそういったことを隠蔽してもいいんですか? さすがにちょっと……」