「……………………」
衝撃的。
いやもう、衝撃的としか言えないような光景がそこには広がっていた。
男女、それも先輩方が、抱き合っていた。
……だけではない。
「んっ……は、……ぁっ」
距離があるものの聞こえてくる声、吐息、リップ音。うわっ、生々しー。
これ以上表現することが憚られるような状況であり、俺もそこまで興味がなかったので、仕方なく水瀬に視線を移した。
「!? あ、え、……っ、あ……」
目に見えてテンパっていた。
「不純異性交遊……風紀委員、取り締まり……」
「心意気はいいけどここではやめておいた方がいいと思うぞ」
目の前でいちゃつくカップル、妙に風紀委員意識が戻った水瀬――どうすればいいんだよ、俺。
……とりあえず、出るか。
「おい水瀬、しっかりしろ。うわ体重かけてくんな、重いんだよ……」
俺は学習した。ちゃんと学習した。
悪いことをしたら、返し方はどうであれ、それ相応に返ってくるのだと。
立入禁止区域はカップルの秘密基地になっているのだと。


