「ハイスペの中に凡人とか嫌じゃん」
「悠、そういうとこ図太いよね」
「比較されるんだろ? 一教科でも悪かったら……」
「大丈夫です。一教科くらいじゃ私たちはひどく言いません」
くそ、逃げ道ふさがれた……!
そっと通知表の端をつまむと、そのまま体の方へ引き寄せようとしたが、その手も水瀬に止められる。
篠原悠、絶体絶命。人生最大の危機である。
「分かった、見せればいいんだろ」
大体、ここから見せる以外にどうしろって言うんだよ。
内心毒づきながら、潔く諦めて通知表を開いた。
「…………」
国語3、そのほかはすべて2。
俺からしたら予想できたことなのだが、なんていうか散々である。
三人はそれを見て数秒動きを止めたあと、俺を見て何度か瞬きをした。
「悠……マジ?」
「……ああ、マジだよ」
「そうですか。篠原先輩、そうだったんですね、ご愁傷さまです」



