勢い余って前にいる水瀬に衝突するところだった……あっぶね。
「んお? 悠、大丈夫か?」
「あ、ああ……」
空返事をしながら、なににコケたんだろうなと下を向く。
見た。
鉄アレイが落ちていた。
……なんなんだよ、この備品庫。
つまり、俺は鉄アレイの持ち手に足を引っかけたということらしかった――鉄アレイで転ぶ男子高校生ってなかなかいないんだろうな。
「も、もしかして俺たちを狙う誰かからの罠か!?」
「恨み買ったとしたら責任は完全にお前にあるんだろうな」
とにかく、怪我しなくてなにより。探検を続けよう……というわけにもいかなかった。
「――あれ、なんか音しなかった?」
「……っ!?」
本日二度目のガチびっくり。どんだけハプニング起こるんだよ!
とかそんなことを思いながら、水瀬のシャツの襟をつかんで棚の陰に隠れた。


