水瀬反対派の勢力をここまで強くしたのは、学生証を探しに行ったときのことが原因なんだろうな。
となると委員長と行くほかなさそうだ。
未だ羽交い締めを受けている水瀬に勉強会を任せ、俺と委員長は職員室へ向かった。
先生たちからプリントを受け取り、3:2くらいに分けて運ぶ。もちろん俺が3の方だ。
俺の横を歩きながら、委員長はなんてことない話をしている。
「あ、そうそう、通知表が来たら私に確認させてください。委員の学力をたしかめるのも大切なので」
「なんですかそれ。俺は嫌ですよ」
秀才である委員長に見せたら、鼻で笑われるに違いない。
「でも、大切なんですよ。委員の仕事で成績を落とさせてしまったら、こっちとしても嫌なので」
横を見ると、委員長は断定的な口調で話しているわりには、自信がなさそうな表情をしていた。
「……篠原くん、今日は口数が少ないんですね」



