きらきらでかわいいまっしろ

「三人は仲良しなんですか?」

「はい! ピアノの発表会でわたしと茉白ちゃんが連弾をする予定なんです!」

 威勢よく答える翠ちゃん。だんだんと緊張がほぐれてきているのが分かった。

「連弾って、分かりますか?」

「はい、あれですよね。二人で並んで弾くやつ」

「そうです、そうです。だから最近はレッスンも同じ時間ですることが多くて。そのときにすい……すーちゃんから、友達ちゃんが学校に来なくなった話を聞いて」

 ここで私は本題に切り込んでいく。ただ、ちょうど店員さんが飲み物とフードを持ってきてくれたので、まずはご飯を食べようということになった。 
 私が頼んだのはハンバーガーだ。思っていたよりも大きくて、両手で掴んで口を大きく開けても入らない。仕方なくフォークとナイフで切って、お上品に食べることにした。

「うん、おいしい〜」

 サンドイッチにかぶりつく翠ちゃんが満足げな笑みを浮かべる。

「すーちゃんはここ、初めて?」

「はい。外食自体ほとんどしないので」

「そうだよね。まだ小学生だもんね」

 外食を純粋に楽しんでいる翠ちゃんを見て、なんだか心がほっこりとしてきた。りおさんも、おいしそうにサンドイッチを頬張る翠ちゃんを微笑ましげに見守っている。
 しばらくもぐもぐと口を動かしながら、雑談をしていた。はーちゃん先生が、ピアノの先生になるまでの経緯をりおさんに聞かれて、ちょっと恥ずかしそうに語っていた。すぐに気づいたのだが、りおさんはその場の会話を回すのが上手い。全員が気持ちよく喋れるように配慮してくれているのがひしひしと伝わってきた。

「すーさんのお友達は……まだ学校に来てないの?」

 しばらくして全員が食事を終えた後、りおさんが話を本題に戻す。
 会話がほぐれてきたからか、いつのまにか口調もくだけている。
 オレンジジュースを飲んでいた翠ちゃんが、ストローから口を離して「はい」と頷いた。

「そっかぁ。実は私の友達もずっと来ていなくて」

「そうなんですね……。来てないってどれくらいですか?」

 翠ちゃんが不安げに尋ねた。

「もう三週間くらいかな。Xでも言ったと思うけど、メモ帳を交換してからばったりと……」

「メモ帳……平成に流行った柄のやつって言ってましたよね?」

 私は気になって二人の会話に入る。りおさんが「そうそう」と頷いた。

「それが原因とかではなくて、メモ帳を交換した後にぱったり来なくなったってだけだから、すーさんの投稿見てびっくりしちゃった。『わたしのクラスメイトに交換ノートを貸したら、学校に来なくなっちゃった』って書いてあったでしょう? 状況がまるで同じだったから」

 りおさんの言葉に、私は翠ちゃんと、はーちゃん先生と顔を見合わせた。
 そうだ。状況がまったく同じなのだ。それこそが、私がりおさんとX上でやり取りを続けて、こうして直接話を聞きたいと思った理由だった。